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注文住宅の豆知識

注文住宅のテイストの違いとは?代表的なテイストを5つ厳選!

注文住宅のテイストは様々あります。流行りから個人的な好みと色々ありますので、今回は、代表的な注文住宅のテイストについて紹介したいと思います。

1.注文住宅のテイスト「モダン」

注文住宅 テイスト モダン

モダンテイストは、片流れの屋根にキューブ型の見た目が多いのが印象的です。現在の主流と言っても過言ではないくらい、あちらこちらで見かけることが多くなりました。

モダンテイストの特徴

代表的なところで、シンプルモダンや和モダンがあげられます。キッチン・床・ドアなどそれぞれが分かりやすく馴染みが良いところは、万人受けする強過ぎないデザインだと言えるでしょう。

個人的には、女性に人気があると感じているのがモダンテイストです。強過ぎないデザインが物語るように調和を重んじる女性の心に響いていると勝手に感じています。

実際に、モダンテイストのデザインは周囲との景観も損ねません。上手に溶け込んで調和しているところは女性的とも言えると思います。

建築コストの無駄が少ない

モダンテイストの注文住宅は、建築コストの無駄が少ないです。以前に、「安く家が建つ?お金をかけない家づくり5選」という記事でも説明していますが、片流れの屋根がコスト削減の代表として挙げられます。

シンプルな片流れの屋根は、入り組んだ形状と比べて施工がし易いのです。取り合いをカバーする部材数も少なくなり、施工スピードが速くなることで建築コストの無駄が少なくできます。

また、造りがシンプルなところは将来的なメンテナンスコストの軽減も期待できます。雨漏りに例えると、複雑な屋根形状は、漏れているところを把握するまでにかなりの時間を必要とします。

場合によっては、原因の特定が困難になることもあります。逆にシンプルな屋根形状なら特定し易いので、長期的な目線で見てもコストの削減が可能だと言えるでしょう。

2.注文住宅のテイスト「ナチュラル」

注文住宅 テイスト ナチュラル

ナチュラルテイストは、「ナチュラル=自然の」雰囲気が感じられるテイストになります。人気は一定のところで安定しているところはありますが、一定数の熱狂的なファンもいらっしゃるイメージがありますね。

ナチュラルテイストの特徴

テイスト的に自然を感じられることで、「穏やか」「落ち着き」「ほっこりできる雰囲気」や、また時には、かわいらしさも垣間見え、どの世代でも受け入れられやすいのが特徴です。

昨今では、無垢の木材を随所使用し、おしゃれに見せる注文住宅も多くなってきました。科学物質が少ないところも、長く住むうえでの安心材料になっていますし、触れた感触としての温もりを感じられるところも良い点だと言えるでしょう。

無垢材はコストが高い

ナチュラルテイストで気を付けなければならないのは、コストが高いところです。一般的に用いられる床用のフロア材と比較すると、無垢の床材はコストが高いです。

木を前面に押し出すデザインは、「モダンとナチュラ」「ナチュラルアメリカ」などテイスト同士を掛け合わせられる大きな利点はありますが、使用する木材によってはかなりの価格差が生まれてしまいます。また、使用する部分によっても木材を選ぶため注意が必要です。場所によっての適材を選定しないと季節によっては伸縮を起こし変形する可能性があります。

そのため施工要領がとても重要です。たとえば、無垢材の床を張る場合は季節ごとに隙間の調整が異なります。間違えてしまうと施工不良を起こしてしまうため季節ごとの要領が求められるのです。

私も、無垢材を使うときはいつも以上に気を使いながら現場を見るようにしています。

3.注文住宅のテイスト「アメリカン」

注文住宅 テイスト アメリカン

アメリカンテイストは、三角形の屋根と広いビルドインガレージ、外から見たときに窓に飾り縁(トリム・モール)の印象が強く、海辺の近くで見かけることが多いデザインです。

アメリカンテイストの特徴

アウトドアー好きな方が好みそうなテイストになります。実際に、サーファーズハウスやアーリーアメリカンやカリフォルニアスタイルなどがあり、解放感溢れる空間と輸入住宅の特徴を活かしたオリジナリティ溢れるデザインは、アウトドアー好きな方から圧倒的な支持を得ています。

でも、アウトドアー好きではない方にオススメしない訳ではありません。「趣味を楽しむ家」といったところもアメリカンテイストの良いところだと思います。

ご自身の趣味を楽しみたい・開放的な空間の方が過ごしやすい、という方にもオススメできると思っています。また、個人的には平屋の大きい家のイメージが強いですね。実際は2階建てもあるので独り言だと思って聞き流して大丈夫です!

アメリカンテイストの工法

工法的な話になりますが、建物の造りとは2×4の木材を使用した工法(ツーバイフォー工法=軸組壁工法)が一般的になります。屋根はモノコック工法になります。モノコック工法は、 モノコック「一つの貝殻」という意味で、「骨組みを使わずに、貝殻のように外皮を強くすることで形を保っている構造を造る工法」のことを言います。

貝殻のように外皮を強く、という言葉があるように地震などの外から加わる力に対して強くできるのが特徴です。また、工法自体でも気密性を高めることが出来るため気密性・断熱性を気にされる方にも向いているといえます。

しかし、ツーバイフォーの木材は以前に比べて高くなっています。材料が安かったことで工事する側にも使用するメリットがありましたが今は…。

だからと言って、日本ならではの工法や建材でアメリカンハウスの本格的なデザインに仕上げることも可能なため、ツーバイフォーの木材を使わなくても建てることができます。

内装の壁に関しては、本場のアメリカでは仕上げは塗装で塗ることが主流のようです。アメリカから移住された方からリフォームのご依頼があった際にお聞きしましたが、日本はビニールクロスが主流なので驚きですね。

4.注文住宅のテイスト「北欧」

注文住宅 テイスト 北欧

北欧風のテイストは、アメリカンテイストと似ているところもありますが、北ヨーロッパにあたる、主にノルウェー、スウェーデン、デンマーク、フィンランドの建物を日本風に応用したデザインになります。

個人的には外壁の色が「青」で窓が「白」という配色に、玄関は「白」か「濃茶」のドアといった印象が強いです。イメージ的にはスウェーデンといったところでしょうか。

北欧テイストの特徴

内装的なデザインは、壁は白をベースにレンガ調のクロスをアクセントにし、床は木系と全体的に温かみを感じられる配色が施された見た目です。

また、本場では薪ストーブが主流です。日本でも寒い地域で採用されていますが、レンガなどを用いて耐火対策をしている壁はデザイン的なアクセントにもなっています。

寒さに強いイメージ

北欧風のテイストを採用している建築会社は、寒い地域の北海道や東北に拠点を置いているところが多く、故に気密性・断熱性の性能についてはしっかりとしていると言えるでしょう。

実際に、私がいる宮城県の石巻市でも北欧テイストの注文住宅はあちらこちらで見かけます。東北でも雪が多い地域ではありませんが、真冬だと外気温が-10℃になることもあります。

しかし、住まいの性能が高ければ安心ですよね。見た目も大事ですが、最終的に求められるのは性能になると思いますね。

5.注文住宅のテイスト「インダストリアル」

注文住宅 テイスト インスタ

「インダストリアル」という言葉に馴染みがあまりない方が多いと思います。インダストリアルとは、「工業の」や「産業の」という意味になります。注文住宅に反映させると、工場や倉庫をイメージした無機質なテイストの注文住宅になるということです。

インダストリアルテイストの特徴

無機質という言葉のイメージから、「冷たい」「寂しさ」の印象を持つかも知れません。でも、実際は個性的でかっこいいと言われることが多いテイストになります。

主に内装として取り入れられることがメインで、金属の装飾を上手に使用し、壁はコンクリート風にグレーを基調としたデザインに仕上げることが多いです。

個人的にインダストリアルテイストは、男性が好むようなテイストだと思っています。グレーを基調としたデザインは目から入ってくる情報が少ないため、落ち着きを感じられる空間になるからです。

色んな意味で男心はくすぐられるテイストがインダストリアルだと思います。

奥様に好まれないかも

個性的でかっこいいテイストにインダストリアルですが、奥様に好まれないかもしれません。

どうしても無機質なところに温かみを感じることが少ないからです。ファッションでも言えることですが、女性は明るい色が好きなので、身に着けるモノの色も明るくなります。

一方、男性は控えめな色を好みます。全身が黒・クレー・紺色など身に着ける色も控えめです。全ての人に当てはまる訳ではありませんが、本質的に男性と女性では求めるところが違うのです。

注文住宅で夫婦間で揉め事になることは頻繁にあります。各々の好みの違いから生まれる訳ですが、近年は男性が折れることが多いのでインダストリアルも採用されることが少ない傾向にあります。

6.まとめ

注文住宅のテイストについてお伝えしてきました。近年では、テイスト同士を掛け合わせた新たなテイストも派生してきています。私もその辺は勉強中のため、詳しくは次の機会にお伝えしたいと思います。

好みについては本当に人それぞれとしか言いようがないくらい、個々で全然違います。今回お伝えした内容が少しでも参考になれると嬉しいです。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

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