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注文住宅の豆知識

注文住宅を建てるには何が必要?注文住宅の費用シミュレーションを解説!

注文住宅を建てたいな…。

漠然としたこの夢を実現するために、必要なものが「土地」と「資金」です。この記事では、宮城県の注文住宅費用シミュレーションに必要な準備項目5選をご紹介したいと思います。

1、住宅購入の自己資金(頭金)を確認する

住宅ローンの頭金や自己資金

注文住宅購入するには費用とする自己資金(頭金)をいくら用意できるか、住宅ローンでいくら借りることができるかを把握する必要があります。預貯金残高や夫婦の収入はどのくらいか、親からの援助があるか等、今現在現金で手元に準備できる金額を確認してみましょう。それから、毎月預貯金にいくらまわすことができるか。これは毎月の固定支出がいくらなのか把握する上で大切です。

その上で次に考えるのが住宅購入費用のに頭金をいくらにするかということです。一般的には頭金は借入額の1割から2割くらいとされています。預貯金で頭金を支払った分だけ住宅ローンの借入額は少なくて済みますが、実際は現金での支払いが多いのが一般的です。また、急な出費のための現金もある程度は残しておきたいところです。後章で触れますが、住宅を購入する際は現金の手出しが必要になる場面がたくさんあります。

自己資金を使う部分の洗い出し

それではどのよう場面で現金が必要になるか、代表的なものを見てみましょう。まず土地に関してですが、抑えておくために「土地手付金」を支払う必要があります。

住宅ローンを組む際に発生する「住宅ローン諸費用」は住宅ローンには含まれていないので手出しとなります。また、図面を起こして設計をする際の「設計料」。

また、借入金額よりも工事費が高い場合に補足として用意する「頭金」。その他、建物の保険料や引っ越し費用などもあります。

新居で使う家具や家電も揃えることも考えなけばなりません。そうなると、ある程度の現金を手元に残しておく必要があることをお分かりいただけるかと思います。

そのため、自己資金を使う部分の洗い出しが大事になるのです。

2、無理なく返せる住宅ローンの返済額のシミュレーション

住宅ローン無理なく返せる返済額

注文住宅を建てたれる方に必ずオススメしているのは、無理なく返せる住宅ローンの返済額にすることです。期間的に見ても短くて20年。長い場合ですと35年と返済期間が続くわけですから、生活面のことも考えると無理なく返していける金額に設定することはとても重要です。

以降で、大事なポイントについてお伝えしていきましょう。

まずは詳しい方に相談

自分の年収でいくらまでなら借りられるか、どの金融機関で借りるか、返済計画はどうするか、などの詳しい相談を金融機関の窓口などで相談しましょう。ほとんどの方が、住宅ローンを活用してお家を購入し、返済をしていきます。そのため、色々な窓口で相談してみることも大切です。

フラット35や財形住宅融資は、土地単体の購入には利用できないため、土地と住宅のローンの間につなぎ融資を利用しなければなりませんし、金融機関によっても利率や返済方法は異なります。ご自分にあった住宅ローンを見つけることがはじめの一歩となるでしょう。

もしも、大変だと想われる方は注文住宅はめんどくさいのは嘘?労力を最小限にする5つの解決策を読んでみてください。

住宅ローンは借りられる金額で判断しない

最も重要なのは「最大でいくら借りられるか」ということではなく、「毎月いくらなら無理なく返していける金額なのか?」ということです。

その理由を以降のシミュレーションでお伝えしましょう。

フラット35の住宅ローンシミュレーション

ここで具体的な例をご紹介していきましょう。条件等は以下の通りです。

30代前半の夫婦が宮城県で注文住宅を建てる場合の費用シミュレーション

・ご主人の年収 約500万円(他での借り入れはない状況)
・フラット35を利用して35年全期間固定金利(元利均等返済)
・ボーナス返済なし
・奥様の収入合算なし

※実際は審査金利というものがあり、3%または4%に設定されている場合があります。
これに通ることによって本審査へ進みます。

フラット35によるシミュレーション結果
2024年6月現在でのフラット35[買取型] 全期間固定金利型(35年)の住宅ローンの金利 1.95%(9割超)
実際にいくら借入が可能か?

・借入可能額は「およそ4,400万円」
・月々の返済の試算は「およそ14.5万円」

注文住宅の住宅ローンシミュレーション結果は月々約14.5万円

注文住宅の住宅ローンシミュレーション結果は月々の支払額が「14.5万円」。この金額を聞いて驚かれた方もいらっしゃるでしょう。でもこれが現実なのです。この場合のシミュレーションは概算ですので、この金額が絶対という訳ではありません。フラット35は①質の高い住宅、②維持管理基準、③地方公共団体支援 ④子供の人数 等により多彩な金利引き下げメニューがあります。(※詳しくはフラット35のページでご確認ください)そのほか、利用できる住宅ローンの種類や利率、返済方法が変動か固定かなどによっても大きく変わってきます。また、計算式でみる年収は、源泉徴収票の「支払金額」欄に記載された額面上の金額であり、手取り額ではないところにも注目してください。

奥様の収入を考慮していないので、奥様の収入を合算すればもっと大きな額を借り入れることも可能です。

しかし、注意が必要なところもあります。

注文住宅の住宅ローンは無理なく返済できる金額にする

注文住宅の住宅ローンは無理なく返済できる金額にすることを強くオススメしています。先ほどの計算式に奥様の収入は合算していません。読んだ方の中には、その部分を補填できると考える方もいるでしょう。

宮城県の調べによると30代前半の女性の平均年収は346万円となっています。「奥様と一緒にローンを返済すれば余裕!」と考える方はこれまでもたくさんいらっしゃいました。

確かに昔と比較すると年収は高くなっています。でも、女性の働き方を考えると育児や介護でパートに切り替える等、安定的に働いていける環境が整いづらいのも現実なのです。

住宅ローン支払い以外のことも考える

注文住宅のローン支払い以外のことも、ある程度は考えておくのも大事になります。たとえば、子供の教育資金、転職・病気などで収入が大幅に減った時のリスクを踏まえなければなりません。さらには、マイカーなど他のローンを組むことも考慮しなければなりません。また新築から10年以上経過すると、住宅の補修や家電寿命による買い替え等も発生することも忘れてはいけません。書いている本人も大変だと思う物事ばかりでてくるのです。

ですので、筆者は最初からボーナス時の返済額を設定することや、ペアローンを組むことはおすすめしていません。

「借りられる額」が「返していける額」であるかどうか、もう一度考えてみてください。例えば、借入限度額4400万円で借りるところを4000万円にして少し余裕をもたせるのも一つの方法です。金利が高いときは借り換えや繰り上げ返済も視野にいれましょう。ご自身がお家に充てられる金額はいくらなのかを導き出しましょう。

子育て世帯にうれしい補助金制度

ここで少し明るいお話を。子育て世帯、若夫婦世帯にうれしい補助金制度があります。一定の条件を満たせば、補助金が出る仕組みです。また、住宅ローン減税措置や各自治体で行っている補助金制度もあります。これから注文住宅を建てるなら「注文住宅を建てるなら知らないと損?補助金制度と減税措置とは?」を読んでうまく活用していきましょう。

3、注文住宅のシミュレーション 理想と現実の整合

注文住宅の理想

自分たちの理想の暮しとはどういうものか、みなさんイメージは色々とお持ちのことでしょう。しかし、理想と現実の整合が行われていないと思います。筆者が経験してきた中で、注文住宅の難しいところは「理想と現実のせめぎあい」が起こることです。

さらには、住み続ける中で「ライフステージ」のことも考えなければなりません。その2点について以降で詳しくお伝えしていきましょう。

注文住宅は理想と現実のせめぎあい

注文住宅というと、夢は大きくなりがちです。自分の希望をすべて詰め込んだ明るい未来を皆さまも想像していると思います。展示場やカタログ、SNSなどの情報を収集して、イメージを膨らませるのも良いでしょう。もちろんフルオーダーなので、好きなようにつくることは可能です。間取りやキッチン、リビング、階段、トイレ、お風呂、玄関、窓に至るまで自由度が広がるでしょう。

でも現実は「予算とのにらめっこ」。こだわりたいところを絞っても、予算内で取捨選択をせまられます。私たちも最善を尽くしてますが、場合によっては予算の都合で妥協しなければならないところもでてきます。こだわり・生活導線・今まで住んできたなかで改善したい点を洗い出し、どこに費用をかけるか優先順位を決めましょう。大切なのは、これから長く住むご自身の未来も見据えて建てることです。

ライフステージに順応できる家づくり

子育て世帯の一般例ですが、「夫婦2人のとき」「こどもが増えたとき」「こどもが大きくなったとき」「こどもが巣立ったとき」「夫婦2人に戻ったとき」「こどもが伴侶と同居したいとき」など年月が流れてくるとライフステージは移り変わります。

現時点で30代前半で子供が1人の状況でも、20年後には50代前半で子供は成人になっています。年齢だけではなく体力面も変化がでてきます。すべてのライフステージを網羅できる注文住宅は難しいですが、自分たちが老後を迎えたときのことを考えて注文住宅を造ることは大事になると考えています。

4、注文住宅のシミュレーション 建物と土地の費用割合

ここからは注文住宅の費用のバランスをシミュレーションしてみましょう。重要なのは家と土地に割り当てる予算のバランス。以降で詳しくお伝えしていきましょう。

住みたい地域をシミュレーションする

土地がない場合は、住みたい地域でまずはシミュレーションしてみましょう。宮城県にたとえると、ご自身が勤めている会社はどこにありますか?仙台の街中ならその近郊の東仙台、岩切、少し遠くても利府でもよいのか。石巻市なら市街地なのかその近郊なのかをシミュレーションしてみましょう。それにより地価が変わるため、当てる予算の割合を決めやすくできます。

家と土地の予算割合をシミュレーション

続いては、注文住宅の建物と土地の割合をシミュレーションしてみましょう。一般的に土地と家の予算割合は、「4対6」か「7対3」と言われています。この割合を基準にしなくても大丈夫です。先にもお伝えしていますが、注意しなければならないのは土地は場所によって大幅に価格が異なること。

現時点で費用がわからない場合は、ざっくりでも大丈夫です。土地と家どちらの予算を優先させるか考えてみましょう。

予算には限りがある

何度もお伝えしますが、予算には限りがあります。その中で、通勤に費やす時間と交通費、近隣の利便性などを優先するなら、土地に費用割合を増やすのもありだと思います。少し不便でも郊外に少し広めの家にゆったりと住みたいなら建物に費用割合を増やすことも良いでしょう。限りある費用の中で自分たちのスタイルに合ったベストな家づくりを目指しましょう。

5、まとめ

あおい創建 注文住宅のまとめ

今回は注文住宅の費用シミュレーションをご紹介してきました。30代前半の夫婦世帯を中心にしてお伝えしてきましたが、年齢や年収、家族構成、生活スタイルや購入物件によって予算もさまざまです。皆さまが想い描く注文住宅のかたちはどのようなものでしょうか。

現実的なお話が多くなりましたが、一生に一度のマイホームづくりの参考としていただければ幸いです。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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