注文住宅 防音対策 イラスト

注文住宅の防音対策とは?気になる効果と重要項目を6つ紹介。

注文住宅を検討されている方から、生活音についてのご質問を受けました。移民されてきている外国人の問題もあるので、騒音問題は意外と身近な問題になりつつあります。そんな身近な音の質問に対して私が回答した内容を織り交ぜながら詳しくご紹介したいと思います。

記事の目次

1.注文住宅の防音対策は気になる音で変わる
・騒音
・生活音
・自然音
2.注文住宅の防音対策は新築時に行う方が良い
・リフォーム費用が新築と比較し3倍になる理由
3.注文住宅の防音対策方法とは?
・騒音と自然音の防音対策
・生活音の防音対策
4.注文住宅の防音対策はその他の音にも有効
・ペットが発する音
・夜の営み音にも有効
5.注文住宅の防音対策の気になる効果は?
・快眠効果
・ストレスの軽減
5.注文住宅の防音対策は防犯には不向きなところも
・外周部の音が聞こえないと侵入者に気付けない
・自分が見えない聞こえないは相手も同じ
6.まとめ

以上が、目次となります。順番通りに進めていきましょう。それでは、本題に入ります。

1.注文住宅の防音対策は気になる音で変わる

注文住宅 防音

注文住宅の防音対策は気になる音で変わります。気になる音を細分化すると「騒音」「生活音」「自然音」が挙げられると思います。詳しく説明していきますので、ご自身がどこを気にしているのか明確にしましょう。

騒音

車の走行音・鳥の鳴き声・カエルの鳴き声・近隣で生活されている方が発生させる音

生活音

自宅の床を歩く音・食器を洗う音・トイレの音など

自然音

風・雨・雷の音

以上のように「」と言っても発生源ごとに種類があります。ご自身がどの音を気にされているのかを洗い出して防音対策に活かしましょう。

2.注文住宅の防音対策は新築時に行う方が良い

防音対策は先に行っておくことをおススメします。なぜならリフォームは新築時と比較すると3倍の費用が掛かると言われているからです。それとは正反対の記事として「安く家が建つ?お金をかけない家づくり5選」もありますので、よろしければこちらもどうぞ。

リフォーム費用が新築と比較し3倍になる理由

「入れたり、付けるだけだから簡単だべ!」と思われるかも知れませんが、そうも行かないのが現実です。

もし生活をされている状況なら、家具や家電がすでに置かれている状況です。場所によっては、家具の移動が必要となります。お客様がご自身で移動されないのであれば、その手間は建築会社の費用として見積りに計上します。

また、養生も発生します。通路・家財・家具・家電と工事で発生する粉塵や汚れが付着しないよう保護も含めて養生をします。これらも同じように見積りに計上されます。

さらに、壁内への施工となると既存の壁の解体と壁紙の仕上げまで発生します。このように解体・施工・仕上げと3拍子が揃っているため、新築と比較すると3倍の費用計算となるのです。

そうなるのであれば、最初から防音対策をしておく方が断然お安くなるのは間違いありません。結論として注文住宅の防音対策は新築時に行った方が良い、ということなのです。

3.注文住宅の防音対策方法とは?

注文住宅の防音対策方法は場所によって異なります。これから詳しく説明していきましょう。

騒音と自然音の防音対策

騒音と自然音は外からの音になるので、建物の外部にあたる部分をメインに対策を行います。

断熱性・気密性の向上

建物外部にあたる部分の施工例としては、断熱性と気密性の向上です。断熱材は、密度と厚さで性能が決まっています。気密性は隙間の大きさで性能が決まっています。極端な話ですが、断熱材の密度と厚さがあるものを使用し、隙間がない状態にできれば音が伝わりにくい構造となります。

断熱工法としては、ウレタンの吹付工法が間違いないと思います。ウレタンを吹き付けることで隙間にも入り込み気密性も担保できます。

サッシとその周辺の防音対策

また音の出入りする場所としてはサッシも大きな原因となります。熱の出入りする場所として対策が言われがちのサッシですが、音の出入りもしています。そのためペアガラスよりはトリプルガラスの方が良いです。

サッシ周辺の対策としては、ブラインドよりは厚めのカーテンの方が防音対策としては良いです。リフォームの場合は内窓という選択肢もあり、断熱性能の防音対策を一度に行える優秀な製品となっています。

生活音の防音対策

生活音の防音対策は、各所によって方法が様々です。以降で詳しくお伝えしていきましょう。

床の足音

室内の足音は、「遮音マット」と言われるような「遮音用下地材」を使用することで大幅に改善できます。仕上げの床材も音を軽減できるものがあるので遮音用下地材と併用することで、さらに防音対策の効果が高くなります。

トイレの音

トイレの音は聞かれてしまうのも聞こえてしまうのも嫌な気持ちになりますよね。それだけではなくトイレを流す音を気にされる方もいます。トイレの音に対策をする場合は、囲んでいる3方の壁に防音対策を施します。基本的に外部の壁内は断熱・気密処理が行われていますが、内部の壁内は何も施されていません。

木材で下地がしてあり、石膏ボードと壁紙が張られているだけの仕様がほとんどです。そのため「吸音材」や「吸音シート」を壁内に施す防音対策方法がメインになります。個人的には、普段は何も入っていない場所なので断熱材と気密テープで、しっかり施工をすることでも防音対策は可能だと思っています。

キッチンの音

テレビを見ているとキッチンで出る音が気になるときがあります。対策としては、サイレントシンクやサイレントレールを搭載しているキッチンがおすすめです。また、後付けでもできる防音材もあります。DIYされている方もいらっしゃるので気になる方は調べてみてもいいかもしれません。

4.注文住宅の防音対策はその他の音にも有効

ご紹介している防音対策はその他の音にも有効です。たとえば、ペットが発する音にも有効です。近年は家族の一員としての地位を確立しているペットですが、発する音が気になられる方もいらっしゃると思います。

また、夜の営み音にも有効です。両方とも生活していく中でとても重要なことなので、それぞれを詳しくお伝えしていきましょう。

ペット音にも有効

これまで紹介した防音対策は、ペットを飼われる方にも有効な方法です。カツカツと音を立てて走ってくるワンちゃんの足音やトイレ後の砂かけの音など、ペット音にも対応できる有効な防音対策でもあります。

しかし、対策方法によっては飼っているペットの病気を発症させかねません。たとえば、滑りやすい床は足腰の不調の原因となります。今やペットも大事な家族なので、建築会社に相談して採用を検討することをおススメします。

夜の営み音にも有効

どこの記事でも紹介していないことですが、とても重要なことなので私はお伝えします。これまでお伝えした対策は、夜の営み音にも効果を発揮します。

音を気にして遠慮しがちになると夜の営みは激減し、その先にはレスとなることが多いです。夫婦円満が家庭円満となります。気にされる方は参考にしてみてください。

5.注文住宅の防音対策の気になる効果は?

注文住宅の防音対策効果は様々なところに表れてきます。代表的な2つの効果をそれぞれ詳しくお伝えしましょう。

快眠効果

防音対策の効果として、快眠効果があります。外部からの音が遮られることで室内は静かな空間へと変化します。これまで聞こえていた雑音がなくなることで、よく眠れるようになったという声を頂きます。

実際に、風雨が強い日でも風が吹く音と打ち付ける雨音は気にならない音量まで下がります。同様に、車の走行音やカラスの鳴き声なども聞こえにくくなります。そのため音が原因で不眠を感じられている方とって、とても効果的な対策と言えると思います。

ストレスの軽減

意味合い的に広くなりますが、ストレスの軽減効果もあります。静かな空間になったことにより雑音からのストレスが軽減しリラックス効果がえられます。また、近くが住宅街だった場合の暮し方として、自宅から発生する音を気にして近所に迷惑をかけない生活をしてると思います。

特に子供たちのはしゃぐ声は意外と広範囲に響き渡るため近所迷惑になっていないか気になりますよね。内部から発生する音に対しても防音効果は発揮します。そのため、子供たちの我慢と近所への音の心配に対する両方のストレスが軽減します。要するに、ノビノビできるようになる、ということです。

6.注文住宅の防音対策は防犯には不向きなところも

防音対策が防犯の観点から見たときに不向きな対策になることもあります。理由としては、音は異変を知らせるサインと考えるた場合に聞こえなくなることで防犯的には脆弱になるからです。

以降で代表的な例を詳しくお伝えしましょう。

外周部の音が聞こえないと侵入者に気付けない

外部の音が聞こえなくなるということは、自宅周辺を歩いている人の足音が聞こえなくなります。昔は、犬走に砂利を敷きました。これにより建物に近づいてきた人を音で察知できたのです。しかも、砂利は凹凸があるため音がしないように静かに歩くのが困難な面もありました。しかし、近年ではコンクリートを打つことが一般的になりました。

その結果、足音を立てずに歩くことが可能になってしまったのです。不審者が建物の裏手を歩き回っていても、気付けるサインが減ったことを意味しています。さらに外部に対し防音対策を行うともっと音は聞こえなくなります。

防犯面を補うためにセンサーライトなどで対策をするようになると思いますが、防音対策は防犯対策になるとは限らないのです。

自分が見えない聞こえないは相手も同じ

自分が見えない聞こえないは相手も同じ状況にあると言えます。防犯の話をする方の多くは、家の中を見えない状況にすることをおすすめしています。

でも、果たしてそれが本当の防犯になるのか疑問に思う部分があります。なぜなら、矛盾のような現象が起こりえるからです。先にもお伝えしているように、「建物に近づいてきた部外者の足音に気付けなった」といった現象が実際に起こるのです。

メリットとデメリットは必ずあります。防音対策を行う前に、しっかり検討してバランスのとれた方法の採用をおすすめします。

7.まとめ

注文住宅の防音対策についてお伝えしました。

間違いなく言えることは、新築時に行うことで無駄な費用が抑えられることです。また、ご自身で気になる音について、それぞれに区分けと対応策が分かれていることも知って頂けたかと思います。

ぜひ参考にしてみてください。今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。

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