注文住宅を検討する方々の最近の傾向で、重たい布のカーテンの需要はなくなりつつあります。窓まわりの印象は部屋全体の雰囲気を左右しますし、せっかくの新築だからこそスッキリした空間にしたいという考え方が一般的となっています。様々な理由でカーテンレスにする方や、カーテンを全部なくさず布カーテンでも柔らかく軽やかなものや、布カーテン以外のアイテムを選ぶ方もいらっしゃいます。この記事では、快適で美しい窓まわりを作るポイントと、人気のカーテンに変わるもののタイプをお伝えしていきます。
1. なぜ布カーテンから離れる人が増えているのか
近年は、インテリアの好みがよりシンプルになってきたこともあり、昔ながらの重たい布カーテンは部屋の印象を少し圧迫してしまうことがあります。開閉のしやすさ、ハウスダストや花粉の軽減、洗濯の手間ということもカーテンレスの理由となっています。お子さまがカーテンで遊んで巻き付く危険性や、ペットによる破損なども布カーテン離れの一因です。また、ロールスクリーンやブラインド、ハニカムスクリーンなど、布以外の選択肢が広がったことも大きな理由です。さらに、住宅自体の断熱性能や気密性が向上したことで、遮音や防寒対策として厚手カーテンが必須だった時代から変化しています。その結果、布に頼らずに快適に暮らせる環境が整ってきました。
2. 脱、布カーテンな窓づくり

布カーテンの存在感を出したくない場合は、まず間取りでの窓の設計が重要です。例えば、高めに設置した細長い窓は外からの視線を気にせず光を取り込めるため、カーテンを必要としません。道路側に大きな窓を作るとどうしても目隠しが必要になりますが、大きな窓を庭や中庭側に向けると、布カーテンに頼らずスッキリした印象にできます。また、外構と組み合わせることでカーテンの使用をさらに減らすことが可能です。目隠しフェンスやポイントで植えた植栽によって外からの視線を遮ると、自然光を取り入れながらカーテンなしでも安心して暮らせます。布カーテンを使う場合も、天井内にレールを隠すカーテンボックスを採用したり、細いレールを壁と同じ色に揃えるだけで、存在感を抑えられます。
3. 可能であればカーテンレスにするための工夫

部分的にカーテンなしにしたい場合、窓ガラスの種類が大きなカギとなります。小さい窓の場合は、防犯性能の高いガラスや型板ガラスを使うと、外からの視線を気にせず光を取り込めるため、布カーテンを使わずに済みます。リビングなど大きな窓がある空間は、コの字型やロの字型の設計で中庭などを設けると外に向いた窓がなくなるため、開放感を保ちつつプライバシーも確保できます。また、日差しが強い場合は、外付けのロールスクリーンを設置すれば、必要に応じて日差しを調整でき、室内の見た目を損なうこともありません。
4. 現代的でおしゃれな窓アイテム

布カーテンを最小限に抑える場合は、ロールスクリーンやブラインドなどを使うと、窓まわりが美しくまとまります。
- ロールスクリーン:窓枠の内側に収まり、必要なときだけ下ろせるため、普段は窓だけが見えるスッキリした印象になります。
- 調光ロールスクリーン:布とレースを組み合わせて光を柔らかく取り込めるタイプで、ホテルのような上質な雰囲気を作れます。
- バーチカルブラインド:縦のラインで空間をすっきり見せ、大きな窓との相性も抜群です。布カーテンの柔らかさも持ち合わせています。
- ウッドブラインド:木の質感がナチュラルで、温かみを感じられる窓まわりに。北欧系やナチュラルな内装に最適です。
- ハニカムスクリーン:断熱性能が高く、北側窓や寝室など冷気の影響を受けやすい場所に適しています。シンプルでスッキリした見た目です。
5. 部屋ごとの選び方

リビングでは、バーチカルブラインドや調光ロールスクリーンを使うと光の調整もしやすく、広い窓でも洗練された印象に。寝室は完全遮光タイプのロールスクリーンやハニカムスクリーンで、快適に眠れる環境を整えられます。キッチンや洗面所は湿気に強いアルミブラインドがおすすめで、子ども部屋は安全性を意識したシンプルなロールスクリーンや布カーテンでも問題ありません。
6. 家の設計段階から考えることが成功のポイント

布カーテンの配置を少なくしたい場合、窓の位置、外構、採光、インテリアとの調和を含めた全体計画が欠かせません。どの窓をカーテンなしにするか、どの窓にスタイリッシュな窓アイテムを取り入れるかを、家づくりの初期段階で決めることで、後からの変更や無駄な出費を防ぐことができます。
まとめ
布カーテンに頼らない窓まわりづくりは注文住宅ならでこそ実現可能です。必要に応じて現代的なスクリーンやブラインドを取り入れることで、空間が洗練され、快適さも損なわれません。また、家全体のバランスを考えて、インテリアや壁紙、床材などと調和させることも大切な家づくりのキホンです。窓の位置や外構と組み合わせながら、窓周りのことも考えてみましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。宜しければ「家の快適さに直結!注文住宅で選ぶ“サッシ”事情」も合わせてお読みいただけますと幸いです。


