注文住宅のお話をしていると、間取りの話が多くなります。
その都度、気にされている方が多いことだと思っていますが、
間取りで失敗したくないというのが本音だと感じています。
そこで今回は、注文住宅の間取りで後悔しないための内容をお伝えたいと思います。
1.注文住宅の間取り事例に影響され過ぎる
注文住宅の間取りで後悔しないためには、周りの事例に影響され過ぎないことが大事になります。
自由度が高い注文住宅は、ご自身が想う理想の住まいを建てることが可能ですが、
時として不要な間取りを取り入れていしまう場合もありがちな話です。
人は、どうしても隣りの芝生が青く見えます。ご自身と比較して他人のやっていることが良く見えてしまいます。
SNSが普及している現代では、様々な施工事例が瞬時に見ることができるため、
真似をしたくなるのは仕方のないことかもしれません。
でも、それがご自身の暮らし方にマッチするのは、また違う話になってきます。
たとえば、地域が違えば暮らし方に微妙な違いが生じています。
関西の人の暮らし方と東北の人の暮らし方は違うと思うんですね。
当然ですが、家の造りも微妙に違います。
「色々な事例を見ていいと思ったから、あれもこれも取り入れる」というのは、
本来は違うことのはずなのに同じことのように捉えています。
他人に影響され過ぎている状態になっていると言えるのではないでしょうか。
悪いことではありませんが、大事なのはご自身の暮らしに合わせた注文住宅の間取りにすることだと思っています。
他の注文住宅の事例は、あくまで参考程度までに留めておくようにしましょう。
2.注文住宅の間取りで後悔しないためには将来も想像する
注文住宅の間取りで後悔された方の話を聞くと、将来的な暮らしを想像していなかったという内容が多いです。
建てる段階では夫婦は若く、お子さん達も小さい頃であれば、
暮らし方のフォーカスは「近い将来」までになりがちです。
しかし、暮らし自体は以降も続いていくわけですから、「長期的な将来を見据えた視点」で間取りを考えていく必要があり、結果的に後悔がない間取りになると考えています。
では、実際にどのような間取りが後悔に繋がっているのか、以降で説明したいと思います。
収納はモノの必要数が大事
多くの方は、収納はスペースが広くて数も多い方がいいと考えているかと思います。
しかし、大事になるのはモノの必要数で収納を決めることです。
はっきり言うと、順番が逆です。
収納室は、ストックするモノと季節によって出し入れするモノを仕舞っておくスペースです。
当然ですが、常に使うモノは出してあるのが前提の話です。
収納には限定されたモノが仕舞われるのが本来の使い方なので、
不要なモノを置いておくスペースではないのです。
結果的に使わなくなったモノが出てきたとしても、すぐに捨てればスペースは確保できます。
その都度、機会を決めて処分を行うことでモノは必要な分だけになるはずです。
しかし、どうしても捨てられないモノはあります。特に思い出があるモノは、捨てるときに抵抗があります。
でも、大量に保管しておく必要はないと思います。
実際に私は子供が二人いますが、モノよりも画像や写真の方が捨てづらいです。
思い出があるモノを捨てるときになると流石に一瞬は躊躇しますが、ふと我に返って改めて考えていると片付けを行っているときに見つけたから思い出が蘇ってくるのであって、普段はそれがあったことすら忘れています。
見つけたから思い出すのであって、見えていなければ思い出さないのです。
感情的になると思考がにぶり正確な判断ができません。
冷静になって改めて考えると、実際はお伝えしたようになっていると思います。
3.注文住宅の間取りで後悔するのは2階バルコニー
2階のバルコニーについては、私は不要派です。洗濯物を干すときに使用する2階のバルコニーですが、
実用性と将来性の両方を考えると採用をオススメできません。その理由を詳しく説明していきましょう。
関連記事として「子育てしやすい注文住宅とは?知って損なし要素を5つ紹介!」もありますので、
併せて読んでみてください。
家事同線が悪い
寝室が2階にある場合は、布団を干すことも出来ますし、もちろん洗濯衣類も干せます。
その点では利便性があるのは私も理解しています。
しかし、洗濯室が1階にあれば階段での移動が大変になります。家事同線が悪いと言える状態です。
また、布団を干すにしても布団乾燥機で充分な機能を果たしてくれます。
「布団をバシバシ叩きたいです」と言われそうですが、その役割は掃除機でも可能です。
メンテナンスコストの増加
2階バルコニーは、将来的にメンテナンスコストが掛かります。
バルコニーの床は雨水が入り込んでも大丈夫なように防水処理がされています。
この防水処理は、20~30年で劣化を起こすため定期的に処理を施さなければなりません。
広さによっても異なりますが、平均的には20万円の処理費用が掛かってきます。
防水が切れてしまえば、下に位置する部分に雨漏れを起こすわけですから、
もしものことを考えるとメンテンスは欠かせないのです。
ランドリールームがオススメ
注文住宅であれば、ランドリールームを検討してみてはいかがでしょうか?
夫婦共働きが多い昨今では、洗濯モノを干すのは室内が圧倒的に多いです。
ランドリールームは室内乾燥を目的にした乾燥室です。洗濯物をしまう場所も含めて
ランドリールームとしている場合もありますが、個人的には洗濯乾燥室を指すと思っています。
先にも触れていますが、共働きの夫婦だと日中は誰も家に居ないわけですから、外に干すことができません。
干すことが出来たとしても急な悪天候が心配になります。
2階のバルコニーでも、外気に触れたままだと夕方には冷えて
湿気っぽくなってしまうため意味がなくなってしまいます。
しかし、ランドリールームであれば室内乾燥室のため心配ありません。更には洗濯室と衣類収納室を併設する間取りにした場合は、同時に家事同線も良くすることができます。
たとえば、こんな感じの間取りが例になります。
あくまで一例なので、よかったら参考にしてみてください。
4.注文住宅の間取りで後悔するのは家事同線の悪さ
家事同線の悪い間取りで後悔されている方もたくさんいらっしゃいます。
説明は、2階のバルコニーに精通している部分が多いため割愛しますが、
家事同線が悪いと疲れが溜まるので家事が大変になります。
夫婦共働きで、家事も分担したり日替わりで交換することを考えれば、
尚更、家事同線を良くした間取りにする方がいいです。
こちらも、参考として図面を掲載します。
よろしければ、参考までにどうぞ。
5.注文住宅の間取りの後悔は不安から
ここから先は完全に個人的な見解になります。間取りで後悔している方の中には「広すぎたリビング」
という方もいらっしゃいます。
広めのリビングは私も推奨していますが、広すぎるリビングは逆に後悔されると思います。
しかし、なぜ広すぎるリビングになってしまうのでしょうか。
深く考察した結果、「原因は不安なのでは?」と考えが行きつきました。
小さいよりは大きい方が安心ですし、少ないよりは多い方がいいという考えは、
生きていく中で何かと安心になる心理です。
たとえば、保存食の話に置き換えてみると、
地震があったときのことを考えて保存食をストックしておくのは大事です。
しかし、多すぎると期限が迫ったときの処分に困ります。
捨てようか食べようか困ってしまい、そのときに買い過ぎたことを後悔すると思うんですね。
間取りも同じことが言えると思います。
そのため、不安が解消されるまで吟味し計画的な間取りを考えることが必要だと思っています。
6.まとめ
注文住宅の間取りで後悔しないための内容をご紹介しました。説明しませんでしたがその他にも
「リビングの階段」「駐車場が狭かった」などもありました。
それらについては、またの機会に詳しくご紹介したいと思います。
今回の記事も参考にしてもらえると嬉しいです。最後まで読んで頂きありがとうございました。