世の中の景気が悪くなるとギャンブルが流行るように犯罪も増えてきます。昨今では、建築業界でもリフォーム詐欺が多発している状況です。手口も巧妙になっているため、わかっていても詐欺にあってしまうケースも出てきていますので、警戒する手口と怪しい業者の見分け方についてご紹介していきましょう。
以下が目次になります。この記事の内容を読むことで詐欺にあって無駄なお金を支払わなくてよくなる方法が身に付きます。最後までしっかり読んで参考にしてみてくださいね。それでは、本題に入りましょう。
1.なぜ、リフォーム詐欺が多発するの?
冒頭でも述べていますが、景気が悪くなると犯罪が増える傾向にあります。背景としては、仕事量が減ってしまい会社の利益が減ってしまったり、会社自体が潰れてしまったり、会社を解雇されてしまったなど、著しく収入が減ってしまったことで補う目的で詐欺などの犯罪を行う人が増えるからだと思われます。日本は核家族化が進行し、親から独立して別に家を建てる世帯が増えたことで地方の一軒家には年配の夫婦が住み続けている現状があります。年配の方々はインターネットから上手に情報を得ることが苦手な方が多く、いわゆる「情報弱者」となっています。そんな方々を狙って詐欺を働くケースが多くなっているため、リフォーム詐欺が多発していると言えるでしょう。
2.多いリフォーム詐欺の事例
多いリフォーム詐欺の事例に触れていきましょう。詐欺の多くは屋根とシロアリ駆除に分かれていますので、それぞれを詳しく説明しましょう。
2-1.屋根のパターン
私たちの周りでも多く耳にするのが「屋根の修繕」です。アポなしで知らない業者が来たときは、次の言葉に注意をしてください。「あなたの家の屋根材の一部が剥がれかけています。このままでは雨漏りを起こす危険性があるので早急に直した方がいいですよ。」または、「近くで屋根の工事をしていた業者なんですが、あなたの家の屋根が傷んでいるように見えたのでお声掛けしました。雨漏りの心配があります。近くで工事をしているついでなので安く直せますよ?」
このように言葉巧みに歩み寄ってきます。しかし、実際に工事を依頼すると1日で工事が終わり、屋根も直した様子が見られない。また、健全な状態だった場合は、わざとそれっぽっく剥がす作業を行っていきます。直したと見せかけて数十万円の請求をされています。工事の内容を尋ねても、専門用語を並べられ理解できないまま支払いに応じてしまっているようです。
参考 こくみん共済:住宅・屋根修理の詐欺・悪徳商法にご注意を!飛び込み営業や保険・共済を利用した手口とその対策
2-2.シロアリ駆除のパターン
屋根よりは多くありませんが、シロアリ駆除で詐欺にあう方もいます。シロアリ駆除の場合は、床下にカメラを潜り込ませて映像を見せられます。しかし、見せられている映像は事前に録画されたもので実際にご自身の家の床下の映像ではないのです。そして「シロアリに木材が食べられていますね。」と追い打ちをかけられ工事を頼んでしまいます。あとは実際に工事をしているフリをされて終わります。これがシロアリ駆除での詐欺の手法になります。
参考 生活安全センター:点検のはずが…強引なシロアリ駆除サービスの勧誘
2-3.リフォーム詐欺の多くは見えないところに集中?
リフォーム詐欺の多くは見えないところに集中しています。たとえば、先に述べた屋根と床下がいい例です。屋根の場合は高所のため上がって見に行くことが滅多にありません。仮に見たいと思っても危険が伴うため断念することを選びます。高齢の方なら尚更です。床下に至っては、専用のカメラがないと見れない家の造りになっていることもあるため諦めてしまうでしょう。そういったところが詐欺を行う業者にとっては、付け入るスキとなっているのです。
3.リフォーム詐欺で怪しい業者を見分けるには
続いて詐欺の可能性がある怪しい業者の見分け方を紹介しましょう。
3-1.アポなしでくる業者
アポなしでくる業者には要注意です。その理由として、基本的に私たちはアポなしの飛び込み営業を行わないからです。過去に飛び込み営業で嫌な思いをされた方々が増えてきている現状を考慮し飛び込み営業はしていないのです。ちなみに、我々のような会社の基本的な営業活動はネット集客と紹介がメインとなっています。
3-2.恐怖心や心配を煽る営業マン
アポなしでくる業者の全てが怪しいわけではありません。その中には健全な方もいらっしゃいます。万が一、アポなしで来た業者と対峙することになった場合は、その営業マンの発する言葉に注意をしましょう。たとえば、「屋根が危険な状態です」や「シロアリで家がボロボロになる」など、恐怖心や心配を煽るような言葉を使う営業マンには早々にお帰り願った方が身のためです。
4.リフォーム詐欺にあわないための対策とは?
リフォーム詐欺にあわないためには、どのような対策をしたら良いかご紹介していきましょう。
4-1.怪しい業者には対応しない
上記でご紹介したような怪しい業者がきたら、まともに対応しないようにしましょう。適当な言葉で構いません。「間に合ってます。」「知り合いの業者に見てもらいます。」などウソでも良いのでいち早くお帰りしてもらう対応を行いましょう。
4-2.ゴリ押しに動じない
ゴリ押しには絶対に動じないでください。「見るだけ」「すぐ終わります」「安くできます」と言われると押し切られてしまう方もいます。万が一、対峙してしまった場合は即座に不動の心に切り替えられるよう構えておきましょう。
4-3.「安い」に注意
「安い」という言葉を使われると得した気分や興味が沸いてしまいます。しかし、ご自身の金銭感覚とズレがあることを忘れてはいけません。30万円という数字を見ても安いと感じる方もいれば高いと感じる方がいます。特に建築関係の仕事は数百万や数千万という金額が動く仕事なだけに一般の方々とは仕事的な金銭感覚のズレがあることは否めないのです。そこを言い訳にされたら否定するのは難しいでしょう。
4-4.即断即決しない
即断即決は絶対にやめましょう。相手に煽られるような言葉を掛けられたとしても冷静になる時間を確保してください。今まで問題がなかったのなら、すぐに問題が起こることがないことに気付くはずです。親族に相談する選択肢も考えつく機会になり得ると思います。
4-5.信用できる業者を見つけておく
リフォーム詐欺にあわないためには、信用できる業者を見つけておくのが一番いい方法かもしれません。怪しい業者が来たとしても相談できる相手がいる環境になることで驚いたり、焦ってしまうこともなくなります。それでも心配なら実際に見に来てもらえば済む話になりますからね。
4-6.リフォーム詐欺の手口を知っておく
この記事で紹介した以外にもリフォーム詐欺の手口はあります。それらを把握しておくことでリフォーム詐欺にあう可能性はとても低くなります。勉強と一緒で予習が大事ということです。
5.まとめ
リフォーム詐欺の手口と怪しい業者の見分け方をご紹介してきました。年々、手口は巧妙化し詐欺にしては手が込んできています。とある方の言葉に「相手を知り己を知れば百戦あやうからず。」があります。これは、戦いにおいて相手と自分の力量を知っておけば負けることはない、という意味になります。ご自身の家についても同様だと思います。
この記事を参考にリフォーム詐欺の知識を身に着けて役に立ててもらえると嬉しいです。よろしければ関連記事の「【注文住宅】木造住宅と湿気対策:家を長持ちさせる秘訣」もお読みください。
最後まで読んで頂きありがとうございました。