これだけは覚えて!住宅ローンの「団信」

これだけは覚えて!住宅ローンの「団信」

1. 団体信用生命保険(団信)とは?
2. 団信の種類
2-1. 一般団信
2-2. ワイド団信
2-3. 疾病保障付き団信
2-4. 銀行によって異なる団信の保障内容
3. 団信を選ぶ際のポイント
3-1. 金利上乗せと保険料に注目する
3-2. リスクに合った保障内容を選ぶ
3-3. 保険金が下りる条件の確認
4. 団信加入時の注意点
4-1. 生命保険料控除の対象外
4-2. 加入年齢の上限
4-3. 団信に加入できない場合もある
5. 団信に加入できない場合の対策
5-1. ワイド団信の検討
5-2. 契約者の変更
5-3.フラット35の検討
6. 銀行ごとの団信プランを比較
7.まとめ

以上がこの記事の目次となります。順番に見ていきましょう。

1. 団体信用生命保険(団信)とは?

住宅ローンの団信

住宅ローンを組むとき、多くの金融機関で加入が必須となっているのが「団体信用生命保険(団信)」です。これは、ローン契約者が万が一亡くなったり、重い障害を負った場合に、残りの住宅ローンの支払いを金融機関が提携している保険会社が引き継ぐ保険です。これによって家族は残されたローン残債が一部、または全額支払わなくても済み、家計を守ることができます。団信の保険料は銀行によって異なり、住宅ローンの金利に組み込まれるか、または別途支払う形となります。住宅ローンは返済期間が長くなるため、万が一に備えて団信に加入することが必須とされています。

2. 団信の種類

銀行毎の住宅ローンの団信

団信にはいくつかの種類があり、契約者の健康状態やニーズに応じて選べます。これは各銀行によって異なるので、前もって調べておくと良いでしょう。

2-1. 一般団信

「一般団信」は、基本的な保障内容を提供する保険で、契約者が亡くなった時や高度な障害を負った場合にローン残額が支払われます。追加の保険料が発生しないことが多いため、通常の住宅ローンにはこの一般団信がよく使われています。

2-2. ワイド団信

「ワイド団信」は、健康状態に不安がある方でも加入しやすい団信です。持病がある場合、一般団信には加入できないことがありますが、ワイド団信であれば高血圧や軽度の糖尿病などでも加入できることが多いです。ただし、金利や保険料が少し高めになる傾向があるため、保険料と保障内容を考慮する必要があります。

2-3. 疾病保障付き団信

「疾病保障付き団信」は、死亡や高度障害に加えて、がんや脳卒中、心筋梗塞などの病気によるローン返済免除も含まれる保険です。これらの病気にかかり治療や入院が必要になった場合、ローン残高が保険でカバーされます。健康リスクに対する保障が厚くなる一方、金利が上乗せされるため、総支払額を把握する必要があります。主な例として、「がん保障」「3大疾病保障」「7大疾病保障」「8大疾病保障」「11大疾病保障」「全疾病保障」などがあります。

2-4. 銀行によって異なる団信の保障内容

住宅ローンの団信

銀行によって、団信の保障内容は様々です。一般団信に介護保障が付帯されているものや、3大疾病50(一定基準の3大疾病になった場合、残債が半分になる)プランが基本付帯となっているものもあります。
前述した疾病保障付き団信の内容をさらっとご紹介していきます。

・がん保障:がんと診断された場合保障
・三大疾病保障:がんに加えて急性心筋梗塞、脳卒中を保障
・7大疾病保障:「がん、脳卒中、急性心筋梗塞、高血圧症、糖尿病、腎疾患、肝疾患」を保障
・8大疾病保障:「7大疾病」+「慢性膵炎(すいえん)」を保障
・11大疾病保障:「8大疾病」+「大動脈瘤(りゅう)および解離、上皮内新生物、悪性黒色腫以外の皮膚が ん」を保障
・全疾病保障(介護保障の内容を含む):
「すべての病気・ケガ」が対象で、就業不能状態になると毎月の返済が免除され、さらに一定期間(銀行によって60日以上~365日以上と差がある)働けない状態が続く場合を保障

この「保障」というのは銀行によって基準が異なり、一定の基準を満たすとローン残高が0になるものや、一部免除になるというものです。
ほとんどが、基本プランへ金利を上乗せすることで手厚い団信の選択が豊富になっています。一方で、様々な団信の中から、どの団信が自分にあっているか見極める必要があります。

3. 団信を選ぶ際のポイント

3-1. 金利上乗せと保険料に注目する

疾病保障付き団信やワイド団信は金利が約0.3%以上、上乗せされる場合があるため、注意が必要です。月々のローン返済額に保険料も含まれるため、無理なく返済できるかしっかり試算することが大切です。

3-2. リスクに合った保障内容を選ぶ

ご自身やご家族のこれからの生活の不安やリスクを見据え、団信の内容を選ぶことが重要です。例えば、がんなどの疾病リスクに備えたい場合は、がんに特化した疾病保障付き団信を検討するなど、自分のライフプランに合った保障を選びましょう。特約も保障内容に入っているか確認して、足りない場合は必要に応じてつけるようにすると安心です。

3-3. 保険金が下りる条件の確認

団信の支払い基準は保険会社によって異なります。特に疾病保障付き団信の場合、どの程度の病状で団信が適用されるのかを確認しておくことも必要です。例えば、支払時から保障が適用されるものもあれば、一定期間を過ぎてからの適用となる場合もあります。

4. 団信加入時の注意点

団信は住宅ローンを組む上で必ずといっていいほど必要なものですが、加入時の注意点が何点かあります。こちらも必ず確認しておきましょう。

4-1. 生命保険料控除の対象外

団信の保険料は、所得税の生命保険料控除対象にはならない場合が多いです。通常の生命保険とは異なる点に注意しましょう。

4-2. 加入年齢の上限

団信には加入できる年齢の上限があり、一般的には65歳から70歳程度です。上限に近い方は早めに契約を検討しなければなりません。
しかし、充実した団信への加入は、若い年齢の方には有利です。

4-3. 団信に加入できない場合もある

住宅ローンを組むにあたって必要な団信ですが、健康状態などでご自身が加入できないケースがあります。必ず入らなければならない団信に通らないと、その後の住宅ローンにはすすめません。ご自身が団信に加入できない場合も想定しておきましょう。

5. 団信に加入できない場合の対策

健康上の問題で団信に加入できない方は、絶対に住宅ローンは組めないのでしょうか?夢のマイホーム購入をあきらめる前に、以下の検討をしてみてください。

住宅ローンの団信に入れない場合

5-1. ワイド団信の検討

一般団信に加入できない場合でも、ワイド団信であれば加入可能なことがあります。銀行にもよりますが、症例や病気の程度により加入できない場合もあります。また、加入できても保険料や金利が高くなるため、負担額を確認しましょう。

5-2. 契約者の変更

パートナーや家族で健康な方をローン契約者にする方法もあります。ただし、契約者が変わるとローンの審査基準が変わりますので、十分な検討が必要です。

5-3.フラット35の検討

フラット35では、団信の加入が任意とされています。団信の費用は基本プランに含まれておりますが、はずすことも可能です。健康上の理由で団信に入れない方には選択肢のひとつとなります。
※詳しくはフラット35の団信について徹底解説!で解説していますので是非ご覧ください。

6. 銀行ごとの団信プランを比較

住宅ローンの団信

各銀行の団信プランは本当に様々なものがあります。各銀行によって特定の疾病保障が充実していたり、金利優遇があるプランが用意されている場合があります。銀行毎の保障内容のページにしっかりと目を通し、上乗せ金利等で試算する必要があります。金利が安い銀行はローン審査が厳しいことを予め理解しておきましょう。また、疾病やケガの程度によって、全額保障と一部保障があります。複数の銀行の団信内容を比較し、自分に合った住宅ローンのプランを見つけましょう。

7.まとめ

住宅ローン団信まとめ

団信は住宅ローンのリスクを減らし、家族が安心して暮らせるようにするための大切な保障です。安心して住宅ローンを返済できる環境を整えるため、各銀行の金利と団信の内容を十分理解した上で、比較検討して選びましょう。そして、ご自身の健康状態やライフプランに合った団信を選び、安心してローンを返済できる環境を整えましょう。この記事が皆さまの参考になれば幸いです。

最後までお読みくださりありがとうございました。

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