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コラム

その物音、見逃してない?「害獣」と住まいを守るための話

本来、動物たちは人に害を与えようとしているわけではありません。雨風をしのげる暖かい場所や、安全に子育てができる場所を探した結果、たまたま住宅を住みかに選んでしまっただけです。それでも、私たちの住まいに入り込んでしまうと、住宅にさまざまな被害を及ぼす可能性があります。そのため今回は、住宅へ被害を与える動物という意味で、「害獣」と呼ばせていただきます。天井裏のその音、「そのうち止まる」と思っていませんか?夜になると、天井裏から「コトコト」「ドタドタ」と音がするのは、木がきしんでいる音かな?そのうち静かになるだろうと気にも留めない方もいらっしゃるかもしれません。ですが、実は動物が住み着いていたというケースはは決して珍しくありません。特に宮城県は、都市部だけでなく自然が身近な地域も多く、住宅の近くに田畑や雑木林、水路がある環境も少なくありません。そのため、人の生活圏と野生動物の生活圏が重なりやすく、住宅へ入り込んでしまうことがあります。動物に悪気はありません。しかし、住まいにとっては放置できない問題です。今回は、住宅会社の視点から、宮城県で起こりやすい害獣被害と、大切な住まいを守るために知っておきたいポイントをお伝えしていきます。

1.宮城県の住宅は、なぜ害獣が入り込みやすいのか?

その物音、見逃してない?「害獣」と住まいを守るための話

「山の近くじゃないから大丈夫。」そう思われる方もいらっしゃいますが、実は住宅街でも害獣被害は珍しくありません。石巻市や東松島市をはじめとする宮城県沿岸部では、住宅地のすぐ近くに田畑や空き地、雑木林がある地域も多く見られます。こうした環境では、ネズミやハクビシン、コウモリなどが住宅地まで移動しやすくなります。さらに、宮城県は冬が寒い地域です。動物たちも寒さを避けるため、暖かく雨風をしのげる場所を探します。その条件にぴったり当てはまるのが、住宅の屋根裏や壁の中です。断熱材が施工された住宅は冬でも暖かく、人には見えないため、動物にとっても安心して過ごせる場所になってしまいます。つまり、宮城県の気候や住環境は、住宅へ害獣が入り込む条件がそろいやすい地域ともいえるのです。

2.家に住みつきやすい動物たち

住宅へ侵入する動物はいくつかいますが、その特徴を知っておくと早期発見にもつながります。

①ネズミ

その物音、見逃してない?「害獣」と住まいを守るための話

住宅で最も多い害獣です。数センチほどの小さな隙間からでも侵入し、壁の中や天井裏を自由に移動します。断熱材を巣にしたり、電気配線をかじったりするため、住宅への被害は決して小さくありません。また、繁殖力が非常に高く、気付いた頃には数が増えていることもあります。

②ハクビシン

その物音、見逃してない?「害獣」と住まいを守るための話

木登りが得意で、屋根を伝って屋根裏へ侵入します。夜行性のため、人が寝静まった頃に天井裏を歩き回ることが多く、「誰かが歩いているような音がする」というご相談につながるケースもあります。また、同じ場所で排泄する習性があるため、糞尿による臭いや天井のシミなどの被害が発生することもあります。

③コウモリ

その物音、見逃してない?「害獣」と住まいを守るための話

体が小さいため、「こんな隙間から?」と思うような場所から侵入します。軒下や換気口付近に住みつくことが多く、糞がたまることで衛生面の問題につながります。夕方になると家の周りでコウモリを見かけるようになった場合は、一度住宅の外回りを確認してみるのもよいでしょう。

④イタチ

その物音、見逃してない?「害獣」と住まいを守るための話
イタチはわずか3cmほどの小さな隙間でも通り抜けることができるため、屋根の隙間や床下の通気口から家屋に浸入してしまいます。屋根裏に住み着いての糞尿による悪臭、天井のシミ、断熱材の破損、夜間の激しい物音などのトラブルが目立ち、石巻市をはじめとする県内の幅広い地域で専門業者による駆除や侵入防止対策が行われています。 駆除しないでおくと繁殖して被害が拡大する恐れがあります。

④アライグマ

その物音、見逃してない?「害獣」と住まいを守るための話

見た目はかわいらしい動物ですが、力が非常に強く、屋根や軒天を壊して侵入することがあります。屋根裏で子育てをすることもあり、一度住みつくと被害が大きくなりやすい害獣の一つです。

 

3.「住宅に入りやすい状態」になっていることも

その物音、見逃してない?「害獣」と住まいを守るための話

ここで一つ、お伝えしたいことがあります。害獣被害は、「動物が悪い」というだけではありません。住宅会社として点検をしていると、実際には住宅側に侵入されやすい条件ができているケースを見かけることがあります。

例えば、

・経年劣化で軒天に隙間ができていた

・外壁の取り合い部分に小さなすき間があった

・換気口まわりの金網が外れていた

・屋根材の浮きによって侵入口ができていた

など、どれも普段の生活では気付きにくい場所ばかりです。しかも、最初は数センチほどの小さな隙間でも、動物が出入りを繰り返すことで広がってしまうことがあります。つまり、「害獣が入ってきた」のではなく、「住宅に入れる状態になっていた」という見方もできるのです。そして、この小さな劣化は、害獣だけではなく雨漏りや外壁の傷みにつながる可能性もあります。住宅の状態を定期的に確認することは、害獣対策だけでなく、住まいを長持ちさせるためにも大切なことなのです。

4.放置すると住宅にはどんな影響がある?

天井裏から音がするだけなら、「そのうち出ていくだろう」と思ってしまうかもしれません。しかし、動物が住みついた住宅では、時間が経つほど建物への影響が大きくなることがあります。

4-1.断熱材が傷み、住まいの快適性が低下する

屋根裏は断熱材が敷かれているため、害獣にとって暖かく快適な場所です。ネズミやハクビシンなどは断熱材を踏み荒らしたり、巣作りに利用したりします。断熱材が本来の性能を発揮できなくなると、冬は暖房が効きにくく、夏は室内へ熱が伝わりやすくなることがあります。特に冬の寒さが厳しい宮城県では、断熱性能の低下は暮らしの快適さだけでなく、冷暖房費にも影響する可能性があります。「最近、暖房の効きが悪くなった」と感じる場合は、設備だけでなく、屋根裏の状態が関係していることもあります。

4-2.配線や木材が傷つくことも

ネズミは前歯が伸び続けるため、さまざまなものをかじる習性があります。その対象が電気配線だった場合、漏電や停電の原因になることもあります。また、木材や断熱材が傷つくことで、住宅本来の性能が損なわれてしまう可能性もあります。普段は見えない場所だからこそ、異変に気付きにくい点には注意が必要です。

4-3.糞尿による臭いや衛生面への影響

害獣が長期間住みつくと、糞尿による臭いが室内へ伝わることがあります。また、湿気を含んだ状態が続くことでカビが発生しやすくなり、ダニなどの発生につながるケースもあります。天井にシミができてから気付くこともありますが、その頃には被害が進んでいることも少なくありません。一度、ご自宅をチェックしてみましょう

5.害獣がいる家のサイン

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「うちは大丈夫」と思っていても、意外なところにサインが隠れていることがあります。

次のようなことはありませんか?

□ 夜になると天井裏や壁の中から音がする

□ 軒下に黒いフンのようなものが落ちている

□ 天井にシミができてきた

□ 外壁や軒天に小さな穴や隙間がある

□ ペットが天井や壁を気にしている

ひとつでも当てはまる場合は、「害獣がいる」と決めつける必要はありませんが、一度住宅の状態を確認してみることをおすすめします。早めの点検が、大きな修繕を防ぐことにつながる場合もあります。

6.自分でできる予防方法

害獣を完全に防ぐことは難しくても、住宅まわりの環境を整えることで侵入のリスクを減らすことはできます。

例えば、

・庭木を屋根まで伸ばさない

・住宅の周囲に不要な木材や段ボールを置かない

・生ごみやペットフードを屋外へ放置しない

・外壁や換気口に破損がないか確認する

こうした日頃の管理が、害獣にとって「入りにくい家」につながります。また、宮城県では台風や強風のあとに屋根や軒天へ小さな傷みが生じることもあります。見た目では分からないようなわずかな隙間が侵入口になる場合もあるため、大きな風雨のあとには住宅の外回りを一度確認しておくと安心です。

7.自分で追い出そうとしない

害獣がいるかもしれないと思うと、「穴を塞げば大丈夫」と考えてしまうかもしれません。しかし、自己判断で侵入口を塞ぐと、屋根裏に閉じ込めてしまったり、別の場所へ移動して被害が広がったりする可能性があります。また、野生動物の中には法律によって保護されている種類もあり、許可なく捕獲できない場合があります。まずは落ち着いて状況を確認し、必要に応じて専門業者へ相談することが大切です。

8.害獣対策は「住宅メンテナンス」のひとつ

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私たちは住宅の点検を行う中で、「害獣が入れる家」には共通点があることを感じます。それは、住宅のどこかに小さな傷みや隙間があることです。軒天や外壁、屋根のわずかな劣化は、害獣の侵入口になるだけでなく、雨漏りや湿気など、住まい全体の寿命にも関わってきます。つまり、害獣対策とは単に動物を追い払うことではありません。「なぜ侵入できたのか」を確認し、住宅の状態を整えることが、本当の意味での再発防止につながります。定期的に住宅を点検することは、害獣対策だけでなく、大切な住まいを長く快適に保つためにも大切な習慣です。

まとめ

動物たちは、生きるために暖かく安全な場所を探しています。その結果として住宅へ入り込んでしまうことがあり、決して人に迷惑をかけようとしているわけではありません。しかし、住まいにとっては、断熱材や配線、外壁などへ影響を及ぼす可能性があるため、放置することはおすすめできません。天井裏や外壁の中で音がすることは小さな違和感かもしれませんが、住まいからのサインでもあります。害獣対策というと「駆除」を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、本当に大切なのは、住まいを点検し、侵入されにくい状態を保つことです。これからも安心して暮らしていくために、一度ご自宅のまわりを見まわしてみましょう!

 

最後までお読みいただきありがとうございました。宜しければ関連記事「【2026年版】中古戸建の購入時には絶対にすべき!|チェックポイント11選も併せてご覧いただけますと幸いです。

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